生命保険の補償は、必要最小限に

生命保険による死亡保障を準備するとき、必要な保障額を過不足なく確保することが大切です。一家の主人の必要死亡保障額を見積るときは、遺族年金などの公共保険では足りない分を生命保険で補う形になります。遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金があります。遺族基礎年金は18歳未満の子ども、もしくは子どものいる妻に支給されるものです。遺族厚生年金は原則的に会社員の妻に支給されます。遺族基礎年金は子どもの人数によって、遺族厚生年金は夫の生前の給料によって、それぞれ支給される額が異なります。自営・自由業の場合、厚生年金には加入していないため、妻は遺族厚生年金の受給資格が無いことになります。自営・自由業の妻で、子どもが1人いれば遺族基礎年金が支給されますが、子どもがいなければ、遺族年金は支給されないことになります。生命保険の見直しを考えた時、現在加入している生命保険を生かすことが大事です。死亡保障額を確かめてみると、適正額より多すぎるか、逆に、少なすぎた場合など、どうすればいいか?まず、不要な生命保険から見直していくことです。3大疾病保障特約は、ガン・急性心筋梗塞・脳卒中で所定の状態に陥った場合、保険金が支払われるのですが、死亡時にも生命保険金が支払われることになっています。生命保険料は割高なので、最低限の死亡保障だけでよいなら、この特約から解約することです。3大疾病保障特約を減額しても、まだ死亡保障が多すぎると思った場合は、定期保険特約の一部を減額することです。必要以上の死亡保障額だけ減額することになりますが、終身保険と合わせて、最低500万円は残しておいたほうがよいでしょう。定期保険特約を減らしすぎると、死亡時に受け取れる一時金も少なくなってしまいます。収入保障特約は、主人が死亡した後、生命保険金が年金形式で支払われるものです。定期保険特約を減額しても、まだ必要以上の保障がある場合は、収入保障特約の減額を検討してみましょう。主人が死亡し、妻が働くことになれば、収入によって、税金や社会保険料が高くなる可能性があります。生命保険に加入したり転換してから、まだ期間が短い場合は、終身保険の保障額は少ないため、減額の余地はあまりありません。それでも、500万円以上あって、生命保険料の負担をさらに軽くしたい場合、終身保険の減額は結構効果があるものです。また、一般的な定期付終身保険に加入している場合、必要以上の分だけ定期保険を減額するか、定期保険と終身保険の両方で減額する方法があります。

生命保険会社に対する判断

私たちが加入している生命保険を見直す時、どこをチェックすればよいのでしょうか。まず、貯蓄性の高い終身・養老・年金保険がチェックの対象となります。次に、予定利率が3%を超える契約も見直すべきです。予定利率がわからない場合は、加入時期で推測することも可能です。各生命保険会社の予定利率は、1996(平成8)年4月に2.75%に下げたので、これより以前の契約者に影響が出ることになります。さらに、契約後の経過年数も影響してきます。契約を継続してよいかどうか判断する基準は、満期30年で既に10年以上経過していて、長年にわたり、高い予定利率を受けていて、特に解約する理由もないという方。こうした人は、継続しても構いません。さらに、50歳を超えている場合、または、健康上の問題で生命保険の新規契約が難しいか、例え契約できても保険料が割高になってしまう、といった場合、いずれも継続して構わないでしょう。これに加えて、こまめに生命保険会社の経営状態も確かめておくべきでしょう。予定利率引き下げの下限が3%になりましたが、しかし、予定利率を引き下げた保険会社がその後3%の利率を守れるかどうかは疑問です。予定利率を引き下げれば、世間の信頼を失い、新規の契約が難しくなり更に経営が厳しくなることも考えられます。予定利率が引き下げられると、将来受け取ることのできる保険金が少なくなったり、保険料が上がるということになります。具体的な削減率は契約内容により異なりますが、終身・養老・個人年金などの貯蓄性の高い生命保険は、特に削減幅が大きくなります。保険の契約内容・予定利率は何%か、いつごろ加入したか、生命保険会社の経営状況はどうか、などをチェックして、財産でもある生命保険をきちんと確保するようにしなければいけません。これからの生命保険選びは、生命保険会社選びから始まると言っても過言ではありません。その基準に 「ソルベンシーマージン」や「格付け」があります。生命保険会社は、保険金などの支払いに対する責任準備金を積み立てて、予測できる範囲内のリスクには十分対応できるようにしています。しかし、震災や株の大暴落、大量の解約など、予想を超える、環境が起きる場合があります。こうした通常の予想を超えるリスクにも対応できる支払余力を備えているかどうかを判断するための指標の一つがソルベンシーマージン比率です。この比率が200%を下回った生命保険会社には、金融庁は、その会社に対して早期に経営の健全化を図るための措置を発動する、早期是正措置と言われる制度もあります。格付けは、格付け機関により、保険支払債務を契約通りに支払うことが可能かどうかの能力の程度を、比較できるように等級をもって示されたものです。

生命保険商品の今後の中心は

生命保険会社も企業なので、利益を上げなければいけません。では、生命保険会社は、具体的に、どのようにして利益を上げるのでしょうか?基本的に、生命保険会社に支払われる保険料は、保険金として使われる純保険料と付加保険料とに分けられます。純保険料が保険金としてお客に支払うものであり、付加保険料が会社の運営コストに使われることになるのです。つまり、付加保険料が利益になるわけです。ですから、生命保険会社からすれば、できるだけ付加保険料の比率が高い商品を販売したいことになります。生命保険会社が扱う保険商品の中では、医療保険が比較的、付加保険料の比率が高い商品です。また、生命保険会社は結構色々とリスクを背負うものです。死亡リスクでも、例えば、35歳の男性で、入院歴の無い場合、今後十年以内に死亡する確率を、色々なデータ、計算式を用いて割り出します。この予想死亡確率がうまくマッチすれば良いのですが、天災やテロなどで予想死亡確率を大きく外れることになれば、多大な損失を被ることになるのです。運用リスク(将来リスク)も大きな問題です。不透明な時代となって久しい中、土地などの資産も信用できなくなってきました。そのため、生命保険会社も将来に対して、確実な約束が難しくなってきています。貯蓄型保険の場合でも、年利が3%から2%、1%へと、どんどん減る傾向にあります。この反動で生命保険会社が力を入れるようになったのが、掛け捨ての生命保険です。この場合、保険料をそのまま保険代に支払うというものですが、必ず返ってくるという保障もありません。中には、配当が付かない商品もあります。こうした商品は、将来必ず支払わなければいけないリスクをなくした保険商品です。確実な保障が無いのなら、我々には何のメリットがあるのか?と思いますが、一番のメリットは、安い、と言う、単純ながら、わかりやすいものです。貯蓄型に比べても格段の安さです。最近の医療保険はこうしたところを一番のアピールポイントにしています。医療系、死亡保険とのパッケージ商品が生命保険の売れ筋と言えるでしょう。。CMなどでも盛んに宣伝しています。こうした商品の大半は外資系ですが、最近の十年くらいでで急速にシェアを伸ばしています。成人病に対する関心の高まりもあり、値段が安くて、身近な保障に充てられる医療保険は今後も生命保険会社の商品の中心となっていくと思われます。

 

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